落ち込んだり、不安になったり、苦しくなったりする時はどんな時ですか?
もちろん色んな場面や状態でそうなるかもしれませんが、その中でも特に、何かしら環境や状況が変わった時にそうなりませんか?
・職場で降格して出世の道が絶たれた(逆に昇格して責任が重く増した)・恋人や伴侶から別れを告げられた
・頑張ったのに大事な試験に落ちた
・思いも寄らない病気になった
生きていれば色んな変化に直面しますよね。そしてどちらかというとあまり好ましくない変化のほうが多かったりして。。。
良い変化なら幸福感に浸れますが、悪い変化だったら不幸感に苛まれますよね。さらに言えば良い変化なのに苦しくなることもあったりしますよね。上の例で言えば、職場で昇格したことは喜ばしいことだけど、重いプレッシャーがのしかかってきて、途端に仕事が辛くなった、みたいな。
人間は基本的に変化に弱いのです。何事もなく平穏無事で安定している状態が1番居心地良いのです。(もちろん変化を楽しめる人も居ますが、そのような心の健康な人はそもそもこのブログとは無縁かと思います)
自分が何かしら今までと変わることを求められる、自分が変わらないと物事が前に進まない状況に直面した時、今まで経験したことのない自分にならなければならないことに対して不安になるのです。
そりゃそうですよね?「今まで経験したことのない自分になれ!」ってめちゃくちゃハードル高いですよ。やったことないから怖いですよね。
苦しくなるのは変化することへの恐怖であり、
落ち込むのは変化に対する自己防衛本能なのです。
未知の世界に飛び込もうとするのですから、たじろぎますよ、動きも遅くなりますよ、そして憂鬱になりますよ。変わりたくないから動きが遅くなるのです。変わりたくないから心が必死に変わることに抵抗するのです。落ち込むことで自分の殻を作りそこに閉じこもろうとするのです。また、落ち込むことは他人へのアピールにもなります。「自分には変わるのは無理なんだよ。ほらこんなに落ち込む私を見ればあなたもそう思うでしょう?」と。
人生は、大なり小なり、自分が望もうと望まざろうと色々な出来事が起こり、そして環境も変化していきます。世は無常です。自分も周りの環境も常に刻一刻と変化していくのは残念ながら避けられないと思います。願わくば心が変化に柔軟に対応できれば良いのでしょうが、これも残念ながら難しいですよね。そうでなければそもそも悩んだり苦しんだりしないですよね。
「辛い、苦しい」と思ってばかりいたら余計辛く苦しくなります。心と頭はとめどもなく悪い方向に進んでいきます。
心の均衡を保つために大事なのは、自分の身に降りかかった出来事が良いことなのか悪いことなのかを考えるのではなく、まずは自分を客観的に見られるかどうかです。
「ああ、自分は今変化することを突き付けられているんだな。だから苦しくなっているんだな」と、もう一人の自分で自分を見つめてあげることです。これができるだけでずいぶん心が楽になるはずです。そもそも人間は変化が苦手ですから、苦しくなって当然なんです。
そして、変化を受け入れるかどうかはその次の話です。
自分のなかで変化を受け入れることができそうなら勇気を出して進めばよいですし、受け入れることができそうになければ、これまた勇気を出して逃げればよいと思います。
変化から逃げるか、或いは挑むかは、その時その時のあなたの心の容量次第。他人がどう変化を要求してこようとも、あなたの人生はあなたのもの。あなたが変化するかどうか決めてよいのはあなただけ。心が病んでまで無理に変化する必要はないです。
さらに言えば、変わることができるのは本当に本当に切羽詰まった時。その時は意識せずともいつの間にか変化を受け入れているはずです。だからそれまでは変化するのを待っても全然良いと思いますよ。